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大出血!(後編 その2) |
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カテーテル手術が始まった。
金属は身につけられないのでメガネがない。
おかげで太ももあたりで先生が何をしているのかよく分からない。
「カテーテル入れますね。」と言われて、
そういえばお腹のあたりがちょっと違和感。
でも痛くはない。
痛い?のはX線。
体に造影剤を入れて、血管の様子やカテーテルの進み具合をX線で撮影しながらみていく。
それが、何だか痛いのだ。
突然、先生をはじめ、ワラワラとみんなが小部屋に移る。
被爆しないようにだ。
私ひとり取り残される。
「撮影しま~す。息を止めてください。」
息を止める。が、結構長くてしんどい。
そして、なぜか、X線をあてる大きな機械があるところが引っ張られるように痛い。
体をのけぞらせたくなる感じ。
実際には体に何も触れていないのに、あれはなぜだったのか・・・。
先生たちが小部屋に移るたびに、
私はちょっとした恐怖におののく。
「う~~行かないで~~。痛いんですけどぉ~~・・・(涙)」
何回そんなことがあっただろう。
数えておけばよかった。
けっこう何回もあったような印象だ。
その痛み?さえなければ、痛みらしいものはない。
短時間なら本当に楽な手術だと思う。
当初は30分~1時間半という予定。
先生は途中で、卵巣に向かう血管をふさぐか悩んでいたようで(ふさいだら卵巣がダメになるらしい。その場で説明してくれた。)1時間半近くがたって、ようやく終了のメドがたった。
「終わりますね。お疲れ様・・・。」先生の声。
長かった・・・。
何がしんどいって、1時間半もピクリともできなかったこと。
私ってマジメ。
本当に動かなかった。
おかげで体中が痛い。
女医さんが、カテーテルを抜いた後、止血をしてくれる。
動脈の止血は、医師が10分圧迫止血をしないといけないと漫画で読んだことがある。
まさにそれをしてくれている。タイマーできっちり10分。
女医さんの、まさに「緊急で呼び出されてきました」みたいな
手術着の合間から見えるピンクのジャージが印象的。
止血の後、看護士さんたちが、白いガムテープ(のようなもの)をとりだした。
そして思いっきり私の腰骨あたりをクロスにテーピングはじめる。
動脈に穴を開けてカテーテルを入れているので、患部を動かさないようにするためだと思う。
すごい。
ビビビと長いテープでガチガチにされる。
やれやれ・・・と思ったのもつかの間・・・。
「先生、血圧が上がりません。80のままです。」
看護士さんの声。
80・・・・って上の血圧が???
手術着を脱いでいた先生があわててやってくる。
おいおい、私はどうなるんだい?
まだ血が止まってないということかい?
手術開始から1時間30分。
先生はほとんど服を脱ぎ、カテーテルもゴミ箱の中。
ちょっと、どーしてくれるんだよぉ~~。(涙)
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えらく大作になっていますこのシリーズ。
次回完結予定です。
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by デブりん | トラックバック(0) | |
大出血!(後編 その1) |
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さて、産後約2週間後、大出血のため、手術室にむかうデブりん。
最新医療技術?のカテーテル手術に挑みます(私は寝てるだけだけど・・・)。
朝7時に手術室に入る。
病院の浴衣に、病院のおむつのようなショーツ。
手術台に乗せかえられたデブりん
「ちょっとごめんなさいね。」とベテラン看護師さんにいわれ、
あっという間にほぼ丸裸。
「太ももの付け根からカテーテルを入れるから、これから剃りますね。その後消毒しますから」
と、看護士さんは説明しながら作業を進めている。
剃る・・・。
まぁ・・・ね・・・・。
それにしても変な感じ。右足だから、右のほう半分くらいだけ涼しい?
その後、刷毛で何か塗られる。ヒンヤリした感じ。ずいぶんと広範囲だ。
体の上からブ厚めの紙をかけられる。
顔をのぞかせるために一部ビリッと裂かれる。
患部もおそらく同じようにされているのであろう。
紙におおわれた、まな板の上の鯉・・・いや、デブりんである。
ベテラン男性医師と、若い女性医師が登場。
この手術は局所麻酔。
簡単に手術中の注意が始まる。
1.手術中は足はもちろん手も含めて、いっさい動かないこと。
顔がかゆかったら言って下さい。・・・看護士さんがかいてくれるらしい。
2.痛いとか、何か異常があれば言って下さい。
とくに足先に違和感があれば言って下さい。
3.術後2時間はずっと仰向けのまま、足は曲げないこと。
簡単にいうとこんな感じ。
太ももの付け根に麻酔が注射される。
いよいよ手術開始だ!
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ごめんなさい。今日はここまで。
もとぼんの調子が悪いのです。
朝から高熱で・・・。
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大出血!(中編) |
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更新おそくなりました。
すみません。
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出血大サービス状態で、車椅子に乗せられ、
退院の診察をうけたあの診察台に乗ろうとするが・・・。
下着をとるのがはばかられる。
看護士さんは
「どれくらいの出血?生理2日目くらい?」ときいてくる。
(そんなんだったら、こんな夜中にくるか~。こっちは車椅子に乗せられてここまで上がってきたんだぞ~~。)とつっこみたかったが、
「いえいえ、かなり出てます。下着とったら床が汚れますけどいいですか?」
と病院の床の汚れまで心配する、人のいいデブりん(笑)。
気にしないでいいわよと笑われたので、気にしないで診察台に座る。
診察が始まる。
カーテン越しに看護士と先生の会話が聞こえる。
「ガーゼを下さい。」と先生。
「どれくらい?」看護士さんがいう。
「50センチくらいお願いします。」
そして、私のお腹に何かが詰められる感触が・・・。
(さっきのガーゼを入れて子宮の中の血を出すんだな。でもガーゼを50センチって・・・幅はよくわからないけれど、私の子宮はだいぶ元の大きさにもどったはずなのに、なんで?)
よく分からないままとりあえず処置が終わり、そのままベッドに移動し、採血。貧血の検査だ。
30分くらいして先生が再び診察。
それによると、
出血が異常に多い。血流を測る機械でみてみると、子宮内の動脈から血液がもれているらしい。
出産後、傷ついた子宮内の血管(今回は動脈)は自力でそれを修復しようとするらしい。
私の場合、子宮内の動脈に、よけいなモロイ血管をバイパスのように勝手に作ってしまって、そのバイパスの血管が破れて、子宮内に出血してきたようだ。
病名は「子宮内動静脈奇形」
で、どうするのか?
お腹の中の血液もれなんて、バンソウコウ貼るわけにもいかず、ましてや、動脈ときたら、そう簡単に血液が止まるもんじゃあない。
となると、お腹を開けるのか?
が~~ん。
つい2週間前に出産という痛い思いをしたばかりなのに、また痛いのか???
それに、小さいわが子が家で待っているのに、そんなに長く入院できないぞ!!!
でも、このまま放置すると、私の命は・・・・。
正直。デブりん自身は元気です。
出血していても痛くはないのです。
貧血があっても意識ははっきりしています。
見た目の出血量は多いですが、輸血はまぬがれました。
このまま、血を垂れ流し続け、意識が遠のき、幼いわが子を残して旅立つなんて、それはアリエナイ。
先生はとにかく手術が必要だという。
その方法だが、カテーテル手術というのをしてくれるらしい。
「カテーテルでできるんですか??お~~ラッキ~~!」
最近テレビでもよくみかける最先端医療技術。
足の付け根の動脈から血管の中を通って患部まで行き、治療や検査をするアレである。
入院の期間も短くてすむはず。傷も小さくてすむ。
よかった。大病院で出産して・・・・。
緊急手術なのでスタッフを集めて朝7時からの施術になるとのこと。
それまで、入院ベッドの上でダンナと待つ。
自覚はないが貧血と血圧の低下により、ベッドから起き上がるのを禁じられる。
輸液の点滴と、おしっこの管を通す。
当然寝られない。
また、大きなパットをはさみ、病院のオムツのようなショーツをつける。
「ショーツを持ってきてあげて、Mでいいかな?やっぱりLにしておきましょう。」
ベテランナースが若いナースに指示する言葉が聞こえた。
ふん。どうせ私はデブりんさ!!
退院したら絶対やせてやる!
心に誓った一瞬でした。
いよいよカテーテル手術にむかう。早ければ30分。長くても1時間30分くらいの時間らしい。
だから、8時半までには手術室から出てこられると思ったのに・・・。
デブりんが手術室から出てきたのは10時だった。
なんでそんなに時間がかかったのか・・・。
手術室の中の様子は次回に書きますね。
局所麻酔なもんで全部はっきり覚えてますんで。
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大出血!(前編) |
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11月8日 無事、はむすけを出産、退院したでぶりん。
実家に帰り、のほほんと順調に育児に専念していた・・・。
が
日付が変わったばかりの11月23日午前1時30分ごろ。
「やれ、やっとはむすけが寝付いたか・・・。」
夜中に寒くなる予報があったので、
妊娠中に安産祈願してもらった腹帯を腹巻がわりに着用し、
はむすけに添い寝して、一人、布団にもぐりこんだデブりん。
明かりを消して、目をつぶったとき
「????!!」
お尻のあたりに生温かいものがつたってくる。
「うわっ。尿漏れ??」
産前にくしゃみとかしたときに、微妙に尿漏れっぽいことがあったので、
産後になりひどくなったかと思った。
とりあえず、パジャマの上からお尻周りを触ってみると液体が手に付く・・・。
「うわ~すごい そそう だなぁ・・・。」
と思ったが、手についたものの感触が普通じゃない。
部屋の明かりをつけてビックリ!!!
真っ赤な血がベットリついている。
「なんじゃこりゃー!!!」
ビックリして、布団をめくる。
敷き布団の上の敷きパットに血溜まりが・・・・。
「おかしい。デッカイ産後パットしていたのに、なんで???
とりあえず、トイレ。」
体を起こして立とうとすると、ズ~ンと何かカタマリが降りてくる。
まるで、後産で胎盤降りてくるみたい・・・。
パジャマの上から小股を押さえ、トイレに走る。
トイレに座ってビックリ!!!
まさに出血大サービス(涙)
男の人なら、卒倒するような光景!!!
ツルツル、ポタポタといつまでも出てくる。
「この赤色はヤバイ。助けを呼ばないと・・・。」
実家の両親ともとぼんは2階の部屋。
非常用に携帯を持ってねるようにしているのだが、両手が血に染まったので、携帯をトイレまで持ってきていない。
とりあえず、大型パットを二枚重ねて、階段を駆け上がる。
両親を起こす。
両親とも私の様子にビックリ!
父は救急車を呼ぼうと言う。
でも小心者のデブりん。
深夜の住宅密集地にまだ意識があるのに、サイレンならして来てもらうのは気が引ける。
それに、せっかく寝ている子供たちが起きてしまう。
かといってタクシー呼ぶにも、絶対血で汚してしまうし、
父の車という手もあるが、きっとすぐには帰ってこれないだろうから、
元気すぎるもとぼんと、生後2週間の赤ちゃんを見てもらうのに、
母一人というのはあまりに大変。
ということで、主人を呼ぶことにした。
実家まで約20分。
それが一番安心だ。
幸い出産した病院は救急センター併設の総合病院。
とりあえず、先に電話を入れて、婦人科の医師がいるか確認する。
当直の婦人科医にみてもらえるということでいざ出発。
その前に、両親にミルクの作り方などなどレクチャーして・・・。
そして、最後に気になっていた自分の寝ていた布団を確認に行く。
血溜まりのある、敷きパットを恐る恐るめくる・・・。
「残念(涙)」
下の敷布団まで血がベットリついている。
「あぁ、ショック・・・。」
ものすごい出血にも驚いたが、同じくらい、新しい敷きパットと敷布団を汚してしまったことにショックを受けた。
「う~~。面倒くさいことしてしまったぁ~~~。」
非常時でも、こんなことを考える私って・・・・。
主人の車に乗り込み、病院へ向かう。
主人は私の出血がどんな様子か知らない。
着替えたばかりのズボンにまで滲み出てくる血。
「これだけの出血で、よく貧血でたおれないなぁ。血の色からして、出血は現在進行形だし、どこから出てくる血なのかなぁ。私、何か悪いことしたっけ?」
などと考えながら、病院へ到着。
受付を済ませ、用意された車椅子に乗り込み、この前まで入院していた婦人科の病棟へ・・・。
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5.そして出産 |
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年をまたいでしまった はむすけ誕生物語・・・。
ようやく完結。
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デブりん。出産ビデオをあきらめかけたそのとき
「ご主人こられましたよ!」
助産師さんの声。
あわてて、分娩室に入り、白衣を着させてもらっている主人が見えた。
「ビデオある?」
かなりせっぱ詰まっているのに、確認する私。
「撮りよーるよ。」
その主人の声に安心して、ようやく出産に集中する私。
「タイミングを言いますから、おへそを見ながら息をとめて力を入れてください。」
先生の声。
『そうだ、おへそみながら力むんだった。』もとぼんの時を思い出す。
「・・・・・・・・・・・・・!!!!(いきみ中)」
あれだけやかましかったのに、最後にいきむときは声にならない。
主人到着後10分もかからないうちに、はむすけ誕生!
最後は4いきみぐらいだった。
朝5時57分(もとぼんは6:57) 無事に はむすけ誕生。
3444グラム。もとぼんより、40グラム大きい。
頭も1センチ大きかった。
さすがに疲れた。
もとぼんの出産はまだ上品?だったが、今回はおばさん丸出しの全力投球の出産になった。
「もう次は無理・・・。」
誰ももう一人産めなんていっていないのに、
出産後つい口に出た言葉。
間に合った主人。
潮目を確認して、出産を予測。
呼び出しに備えて服を着たまま寝ていたらしい。
さすが!
産後、母子ともに元気。
順調に回復し、はむすけをとりあげてくれた助産師さんとも記念写真を撮り、
『もう、ここには来る事ないんだな~。』
と少し感慨にひたりつつ予定通りの退院。
このときはまだ
退院から10日後、また同じ看護士さんたちにお世話になるなんて夢にも思わなかった。
<はむすけ誕生編は終了。ひきつづき大出血編がんばります。>
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「なべ」「おでん」「カレー」 |
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「あけましておめでとう☆」でございます。
また更新が開いてしまった。
実家からもどってきて、
思ったより育児が大変!
とくに もとぼんが・・・。
元気すぎる。大きな声で歌いながら、棒切れで家の中を色々たたきまわる(本人は太鼓をたたいているつもり)し、ストーブの周りをグルグル走り回るし・・・。いつのまにかパソコンの使い方を覚えて、ゲームなんかしているし・・・。
一番大変なのはお風呂。
順番に入れようと思って はむすけを入れていたら、もとぼんは待てなくて服のまま入ってくるし、兄弟一緒に入ってみると、はむすけに水をかけるし・・・。
ダンナ様は朝早くて、夜遅いので、平日は子供の寝顔しかみられない。
もとぼんも「お父ちゃんは帰ってくる?」とたずねたりします。
育児的にはほぼ母子家庭。
台所にもゆっくり立てないので、
先週の晩御飯は「おなべ」「おでん」がメイン。
今週は「カレー」でスタートします。
遅くなった仕事の帰りでも買い物に行ってくれるし、手抜き料理でも怒らないし、休日は食事を作ってくれる優しいダンナ様に感謝。
昼間にもとぼんを遊びに連れ出してくれる おじいちゃんとおばあちゃんにも感謝。
正直、周りの人のサポートなしでは、育児できない でぶりんです。
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4.まって~~ |
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またアップが遅くなってしまった。
授乳中の でぶりん。
ちょっと、一日出かけることがあり、お乳をしぼることが出来ず、
オッパイカチカチにしてしまいました。
お乳は赤くなり、夜には熱がでてきました。(風邪気味だったから?)
私は翌日には治りましたが、もとぼんと、おじいちゃんが しつこい風邪にかかり、ちょっと生活が落ち着きませんでした。
でも、ようやくパソコンの前に座れたので 続きを書きます・・・。
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「出そうにない。」と主人に電話した約15分後。
それは突然やってきました!!
ズン!!!
とする重い腰の痛み。
腰周りが急に固まった感じで、力が抜けない!
「やばい!!!」
急なことでビックリ。すぐにナースコール。
「す、すみません。腰に力が入って・・・・ちょっと・・・。」
われながら意味不明な説明。数人の助産師さんがとんで来てくれた。
これは生まれるのか?まだ小股の水風船落ちてないぞ??!!
と思っていたら助産師さんが水風船の様子を見てくれて
「出産が始まっています。すぐに分娩室の用意しますから。ご主人連絡入れましょうか?」
と聞いてくれた。
「自分でします。」
私は携帯を握り電話。主人が出ると、
「きて きて すぐ来て <ブチッ>」
主人の言葉を聞くことなく、言うだけ言って切った。
「もう う、う、生まれますか?」りきみたい自分を抑えながら助産師さんに聞くと、
「ご主人間に合わないかも、もうすぐ生まれそうよ」
が~~~ん。それは、だめよ~~~。
ダンナが来るの待たないとぉ~~~~。
ビデオが撮れないじゃないか~~~~~。
もとぼんの時にビデオを撮ったので、次の子のときも同じようにしたかったのです。
最悪間に合わなくてもカセットに産声はとってもらえるのだけれど・・・。
くっそ~~~。がんばるぞ!
ダンナが来るまで、出さないぞぉぉぉぉ~~~!
うおぉぉぉお~~~!!
「赤ちゃん まだよ、まだ待ってえ゛゛゛゛~~~」
分娩室にベッドごと運ばれていく私。
廊下に響きわたる大声。
「まだよ、まだあ゛あ゛あ゛~~~」
他の部屋の妊婦さんにも聞こえたであろう大声!
でも、『そんなの かんけぇね~~』
おばさん根性丸出しで叫び続ける。
肉体と精神の葛藤!!!
ほとばしる汗、そして、噴出す羊水!!!
「ぶしゅぅ・・・!!」
分娩室に運ばれる途中、何だかものすごい勢いで破水!!
助産師さんやベッドが羊水にまみれる。
(あぁ、もとぼんの時は、もうちょっと上品な感じで布団も汚さず上手に破水したのに・・・。)
と思いながら・・・。
耳にエンヤの何とかという、美しい曲が入ってくる。
(あぁ、分娩室に入ったな。まだこの曲使ってるんだ・・・。)
もとぼんの出産でも分娩室には同じ曲が流れていた。
音楽とは不思議なもんだ。
ものすごく戦闘体制だった私なのに、急に白旗を揚げたくなる感覚。
空気がゆったりとした感じで、力が抜ける。落ち着く。
(ちょっと残念だけど、もうビデオはあきらめよう。母子ともに無事であることが一番・・・。)
そして、ベッドから分娩台に移動・・・。
はたして、ダンナは間に合うのか???
次回へつづく・・・。
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3.おばさんの陣痛 |
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そうそう、こんな感じだったっけ・・・。
すっかり忘れていた陣痛の痛み。
午前中に入院して、午後の3時には陣痛と思われる定期的な痛みがやってくるようになった。
でも、その痛みは経産婦的には、マダマダって感じ。余裕でテレビなんか見ていた。
「ほんまにこの調子で、小股の水風船はポロッて自然落下するのかしら?」
と、ちょっと不安になった。
そんな不安は余計なお世話で、
午後10時には2~5分間隔の陣痛になってくる。
そうなると、水風船のことなんか考える余裕がない。
「この痛み、ホント、頑固な便秘でお腹がしぶる感じに似てる・・・。」
などと思いながら、痛みをのがすためにうなる。
「あ゛あ゛あ゛~~~。」
あまりキレイな声ではないが、気分は発声練習♪
薄暗い部屋で一人、じっとり汗をかきながら、ベッドの手すりにしがみついて・・・。
「あ゛あ゛あ゛~~~。」
われながら、怖い(笑)。
自然に出るというより、ちょっと意図的♪
ようは、息をゆっくり吐いて力を抜けばよいのだ。
何か言葉を出した方が息は吐きやすい。(しゃべりながら息を吸うことはないから。)
言葉は何でもいいのかもしれないが、歯を食いしばらないために「あ」がよいのではないかと自分なりに考えチョイスした結果、このうめき声に決めた。
もとぼんの時は、部屋に主人や母がいたので
「まだよ~。まだよ~。」「がんばるよ~。がんばるよ~。」と
ちょっとかわいらしく???小声でうなっていたけれど、
今回は、部屋の中で一人。
そして私はもはや
おばさん化
しているのである。
遠慮はしない。
「あ゛あ゛あ゛~~~。」
「あ゛あ゛あ゛~~~。」
「あ゛あ゛あ゛~~~。」
陣痛の痛みに比例して、声の大きさもパワーアップ!!!
お隣の部屋で、寝ている妊婦さんよ、うるさくてごめんね♪って感じ。
この調子で、日付がかわり、11月8日。
朝5時。
主人の出勤(6時前に家を出ます)前に連絡入れようと電話をする。
「陣痛が2~3分ごとにきてるけど、まだ出そうにないわ~~」
と電話を切る。
そして約15分後・・・。
とうとう来ました。
あの怒涛のような陣痛・出産が!!
つづく・・・。
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2.巨大児?? |
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バルーンを挟んだまま、ベッドでしばらく待っていると、
女医さんが「順序が逆になりましたが・・・」と
一枚の紙を見せてくれながら説明がはじまった。
紙はいわゆる同意書で、
「何があっても(予定外の帝王切開になっても)文句言わないで」という内容。
そして、今回の誘発が必要だった理由が書いてあった。
理由としてはじめから印刷されている項目が多数ある中、
私の場合は「その他」の項目にチェックが入り、
その後の( )に手書きで
「巨大児」
とだけ書いてあった。
「巨大児・・・・・・。」
私の脳裏に浮かんだのは
宮崎アニメ「千と千尋~」に登場する
裸に赤い腹掛けがキュートな
「坊」くんである。
入院して最初にエコーでサイズを量ったとき
<3700g>と出た。
確かにこれは「巨大」サイズかもしれない。
でも女医さんは
「週数がすすむほどエコーは誤差が大きくなるから、ここまではないと思いますよ。」
と言っていた。
とにかく、映画の「坊」みたいなのがニョッキリでてきたら・・・・。
う~ん。
見てみたいような、でも・・・ちょっと複雑。
産まれてくる子供が「坊」なら、
さながら私は「湯バァバ」か・・・(涙)。
「まぁ、もとぼんが3400gだったから、3500gぐらいなら余裕♪」
と、私にはなぜか根拠のない自信があった。
とにかく、来るべき戦いの時に備え、出産力を高めねば!!
と、出された食事はすべて完食。
ダンナ様が買ってきてくれたお菓子の山をむさぼり食い、
ベッドに寝たまま好きなテレビを見まくって、
寝たいときに寝て・・・。
バルーンを小股に挟みつつ、
家事からも育児からも解放された、つかの間の極楽気分に浸っていた。
本当にこの極楽気分は数時間だけ・・・。
すぐに、あの戦いが始まったのである。
つづく・・・。
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1.バルーン誘発♪ |
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あれは、11月にしては異常に天気のよい、暖かな一日だった。
11月7日午前9:00 出産予定日になっても陣痛がおこらず、予定通り入院。
この日の入院は、帝王切開を控えた双子ちゃんを出産予定の妊婦さんと私の二人だけ。
入院用の部屋に入り、すぐに入院用の服に着替える。
「この大きなお腹にももうすぐお別れなのね・・・。」
一抹の寂しさをおぼえ、主人に記念撮影をしてもらった。
もとぼんのときも、同じ状況で写真を撮ったが、あの時は一人だったのでセルフタイマーだったなぁ。約2年前の出産の様子を少し思い出した。
すぐに、処置室に呼ばれる。
何をされるのか、ちょっとドキドキ♪
担当の先生は若くて美人の女医さん。子宮口の開き具合をチェック!!
「指1本開いていますね!これから子宮の口に水風船をいれますね。」
女医さんの声。
水風船・・・。
あの小学生時分、水道の蛇口に小さなゴム風船を突っ込み、水を入れて膨らませて作ったアレか・・・??
夏の暑い日、水風船を大量に作り、学校の壁にぶつけてその破裂する様をみて喜んでいた風景が脳裏に浮かぶ。
楽しかったあの日・・・。
あの時のアレのようなものを、今は小股に挟んで、出産という大仕事に臨むのか・・・私も大人になったものだ・・・。
今回は実物の水風船を目にすることがなかったので、色々その形状に想像を膨らませる。
特に痛みは感じないが、微妙な違和感。
しかししばらくすると、風船の存在を忘れそうなくらい慣れてしまった。
誘発って、痛いとか聞いていたけれど、風船は楽なもんだ!
しいていえば、トイレのとき、子宮からはみ出ている風船の入り口の部分が、ぶら下がっていて
ジャマなのが嫌なくらい。
この風船が子宮口をジワジワと広げてくれるらしい。
この風船で刺激されて陣痛がくればそのまま出産。促進剤を点滴せずにすむらしい。
この風船が自然にポロッと子宮口から落ちてくれれば出産になるらしい。
促進剤は多少リスクを伴うもの。できれば打ちたくない。
まして、陣痛が痛くなるのも嫌だ。
水風船を小股に挟んで、ひたすら よい陣痛がつくのを待つデブりんでした。
つづく・・・。
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