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小児科・アレルギー科・乳幼児健診 横井こどもクリニック院長。一般小児科の他に、神経・発達相談、アレルギー、夜尿症、摂食障害、便秘、乳幼児健診などが得意な領域。育児ストレスがなくなるのびのび赤ちゃん育て(PHP研究所)などの著書があります。
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by Dr.よこい |
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赤ちゃんにも“肥満”はある? その1 |
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お母さんは、赤ちゃんが太っていてもやせていても気になるものですが、今回は太っている赤ちゃん、赤ちゃんの肥満についてお話ししたいと思います。
粉ミルク(育児用調整粉乳)を飲んでいると太りなりやすいのでは、と心配するお母さんがときどきいます。おばあちゃんにそういうことを言われたお母さんもいるかもしれませんね。
今の粉ミルクは太りやすいということはありませんが、そういうことが言われるのにはそれなりの背景もあります。というのは、30年ぐらい前までは、母乳より粉ミルクの方がカロリーが高かったからです。そのため、粉ミルクを飲んでいる赤ちゃんの方が体重の増えが良く、肥満傾向の子も少なくありませんでした。
当時の粉ミルクはどうしてカロリーが高かったのでしょう。粉ミルクはもともと牛乳を原料にしています。牛乳は言うまでもなく牛のお乳ですから、牛の赤ちゃんにとっては最適の栄養ですが、人間の赤ちゃんには少し消化しにくいなど体に合わないところがあります。そうした点を補う意味で、当時の粉ミルクはカロリーが高めに作られていたのです。
しかし、1979年に粉ミルクの内容などを規定する旧厚生省令が改正。粉ミルクメーカーも母乳に限りなく近い粉ミルクを作るよう研究を重ねてきました。それで今では、母乳とほとんど遜色ない粉ミルクが作られるようになったのです。粉ミルクが母乳に比べて太りやすいということは、今はありません。
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