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鈴の木こどもクリニックは東京都品川区戸越にあります。東京都では数少ない小児専門クリニックとして、「きれいでやさしい、そして楽しい母と子どものクリニック」を合言葉に、さまざまな小児診療-小児保健活動を展開しています。 鈴の木こどもクリニック
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by 鈴木博 |
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RSウィルス感染症中編 |
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RSウィルスについて(中篇)
前編でお話しした通り、RSウイルス感染症はかかるとかなりぜいぜいし、入院まで至らなくても、夜間咳込みがひどい状態が1週間ぐらい続き、お子さまは大変苦しみます。最近では、病院から吸入器を貸し出して、自宅で吸入する例すらあるのです。
このようにRSウィルス感染症は、今は鼻水だけの症状でも、急激に悪化し、突然夜間呼吸困難になることもあるため、正確に診断する必要があります。現在RSウィルスは迅速診断キットを用いて鼻水から検査を行えば、容易に診断できるのです。(右写真)
ところが、この迅速検査は2歳未満の入院中の乳幼児の検査の場合しか、保険診療が認められていません。そのため、RSウィルス感染症の正確な診断が最も必要とされる小児科外来の現場では、コストを患者に請求するか(自費診療)、医療機関が自己負担する形でしか、検査を行うことができません。
しかし、RSウィルス感染症は上記のように正確な診断が絶対に必要です。そのため、今多くの小児科クリニックは検査費用をクリニックが負担して、検査を行っているのが現状です。
これはインフルエンザの迅速検査を、インフルエンザ脳症で入院した患者だけに認めるようなもので、医療機関にも患者にも(かかっている医療機関がRSウィルスの診断ができないかもしれない)大きな負担がかかります。
一刻も早く、インフルエンザより恐ろしいRSウィルスの迅速検査が保険適応になり、どこの病院でも普通の保険診療で、普通に検査ができる日が来ることが強く望まれます。
(この項続く)
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