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鈴の木こどもクリニックは東京都品川区戸越にあります。東京都では数少ない小児専門クリニックとして、「きれいでやさしい、そして楽しい母と子どものクリニック」を合言葉に、さまざまな小児診療-小児保健活動を展開しています。 鈴の木こどもクリニック
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by 鈴木博 |
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熱が出るのは、いいことなのです。(2) |
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前回、熱が出るということ自体は悪いことではなく、赤ちゃんの身体が病原体と元気に戦っている証拠だとお話ししました。繰り返しますが、熱は無理に下げる必要はありません。38℃でも40℃でも、発熱という状態には変わらず、40℃だからひどく調子が悪いのだと心配されることはありません。ましてや40℃だから頭がおかしくなる、などということは絶対にありません。
かぜ(ウイルス性上気道炎)で起きる発熱は、赤ちゃんが病原体をやっつけるために、自分でコントロールしながら体温を上げているのです。したがって、41.5℃以上には体温は上がらず、脳障害をきたすことはないのです。
ただし、注意しなければならないのは、脳炎のケースです。麻疹脳炎、ヘルペス脳炎、日本脳炎などの脳炎で熱が出た場合は、元々の病気が脳の病気であるために、脳障害の後遺症が残ることも多いのです。この場合は、脳の病気で熱が出たから、脳障害の後遺症が残ったのであって、熱が高くなったから、脳障害が起こったわけではありません。
また、最近母親がパチンコに夢中になり、駐車場の車内に取り残された赤ちゃんが、真夏で車内が異常に高温になり、熱中症でなくなるという痛ましい事件も起きています。この場合は、環境温度(赤ちゃんの周りの気温)が異常に高くなったため、赤ちゃんの体温も上昇し、43℃や44℃まで体温が上がったとすると、助かったとしても深刻な脳のダメージは避けられないと思われます。
以上みてきたように、かぜで赤ちゃんが発熱している場合は、頭がおかしくなるという心配はいりません。お母さまは発熱している赤ちゃんが比較的快適に過ごせるよう、いろいろと気を配り、一生懸命に病気と戦っているお子さまを応援してあげてくださいね。
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by 鈴木博 | トラックバック(0) | コメント(1) | |
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那須 さんより |
いつもお世話になっております。 今日も診察していただきありがとうございました。 おかげさまで良くなりました。 ブログとホームページを拝見させていただき大変参考になりました。 |
at 2007-09-06 15:06
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