妊娠・出産・育児まかせなサイト ピジョンインフォ

緑蔭だより
blog.pigeon.info/ryokuin/

橋口先生のエッセイをお届けします
ようこそ、ゲストさん  | Pigeon.info BLOG TOP | ログイン
お気に入り画像
橋口玲子先生は内科・小児科医、医学博士。中国医学を中心に、西洋医学・ハーブ療法・アロマセラピーなどを取り入れた医療を実践されてます。
by 緑蔭診療所
 ブログ内検索
 
 過去記事一覧
 ・ ありがとう!…
 ・ 終了カウント…
 ・ 熱中症を知ろ…
 ・ サプリメント…
 ・ 初夏の散歩
 カレンダー表示
 2017年 08月 
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  
 
 ・ 2017年10月(0)
 ・ 2017年09月(0)
 ●2017年08月(0)
 ・ 2017年07月(0)
 ・ 2017年06月(0)
 カテゴリ
 ・ ママ・母親(1)
 ・ 病気・ケガ(5)
 ・ その他(126)
前の10件   次の10件  
マコモをご存知ですか。
  | その他 | 2012-11-19 16:19 |

 10月下旬に三重県いなべ市でハーブとセルフケアについて講演をする機会を頂きました。ご自分でハーブを育てたり、ハーブティを楽しんだりなさっている方々とお話しすることができて楽しい時間でした。その時にマコモ茶とマコモ料理を頂戴しました。

 マコモ(真菰)は水辺に生える長く伸びた葉を持つイネ科の植物で、穢れをはらう力がるとされて古くから神事に用いられたり、敷物のこもを編むのに利用されたりしてきました。また、黒穂菌という細菌がマコモに付くと若い茎の根元が肥大することがあり、その太くなった部分は「マコモタケ」と呼ばれて食材になります。

 いなべ市の隣の菰野町は名前が示すように元々マコモが自生していた土地とのことで、現在、マコモの栽培と葉やマコモタケの利用、研究に力を入れておられます。マコモ茶はマコモの葉の粉末をほうじ茶とブレンドした香ばしいお茶で、妊婦さんにたくさん摂ってもらいたい葉酸というビタミンを豊富に含むとのことです。葉の粉末を練り込んだマコモ麺もあり、歯ごたえも味も上々です。

 10月はちょうどマコモタケの収穫期で、畑でとったばかりのマコモを頂戴しました。マコモタケは外側の緑色の皮をピーラーなどでむいて、中の白い部分を食べます。ところどころに黒穂菌の黒い点々が散らばっていますが、もちろん食べても害はありません。薄切りにして生でサラダとして食べると、ほのかに甘くシャキシャキした食感が楽しめます。私は薄切りにしたマコモタケを電子レンジで1分くらい軽く加熱して食べるのが好きです。生より甘みが強くなり、そのままでも、ポン酢やフレンチドレッシングでもおいしく頂けます。癖のない味なのでいろいろな料理に利用しやすく、菰野では炊き込みご飯や茶わん蒸し、汁物の具としても楽しませていただきました。

 マコモタケは中国でも食用にされており、中華料理では炒め物の食材として用いられています。薬膳の考え方ではマコモタケは清熱(ほてりや熱を鎮める)作用のある食材とされています。秋から冬の風邪に対して抗ウィルス作用や抗炎症作用が期待できます。マコモタケやマコモ葉入りの食品を手に入れる機会がありましたら、ぜひ食べてみてください。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
日本人の体力・運動能力調査から
  | その他 | 2012-10-18 10:14 |

 文部科学省が2011年に6~79歳の男女約6万6千人で実施した日本人の体力・運動能力調査の記事が、体育の日の朝刊に出ていました。それによると、小中高生は男女とも1980年代には及ばないものの、上体起こし、反復横跳び、50m走などで、2007年から向上傾向が続いているそうです。一方、20代前半で運動の習慣のない人の握力、50m走、立ち幅跳びなどの能力を、週3日以上運動する習慣のある中高年と比べると、男性は40代後半と同水準、女性は50代前半に近い結果だったとのことです。

 高校生までは運動部に所属していなくても、通学や体育の授業で比較的動く機会がありますが、高校卒業後は進学するにせよ、就職するにせよ、運動量が急激に減っている可能性があります。団体競技のスポーツをする機会が少なくなることや、時間に追われる生活になるとか、車の免許を取ってしまうと歩くのが減ることも一因でしょう。

 この調査で運動をする人の減少が目立ったのは20~30代の女性で、週1回以上運動をする人の割合は40%弱だったそうです。もちろん、この世代は子育て年齢でもあるので、特に運動をしていなくても、小さい子どもの相手をしている女性は自然に運動量が多くなっています。しかし、20代前半の運動能力が50代前半相当では困ります。

 日本の若い女性は体格指数(BMI)18.5以下のやせ過ぎの人も4人に1人と増えています。やせ過ぎの人が運動の習慣がないまま年をとったら、骨粗しょう症や筋力低下が心配です。骨密度が高まるのは10代前半までです。閉経以降は誰でも骨密度は減っていきますので、10代のうちに骨に貯金を蓄えておき、閉経まで運動でそれを維持することが重要です。また、筋力やバランス能力が低いと、年をとってからの移動能力が落ちてしまったり、転倒による骨折で寝たきりになったりする確率も高くなります。

日本人女性の平均寿命は86歳強で、要介護となる要因の重要なものの一つが運動器疾患、つまり、筋力やバランス能力の低下、加齢による関節の変形、骨粗しょう症による骨折などによる移動能力の低下や寝たきり状態です。長寿の時代には、若いうちから長く生きるというストレスに耐える心身を作っていく必要があります。精神的なリフレッシュにもなる運動の習慣を取り入れましょう。日常生活に取り入れやすい運動については次回にお話ししたいと思います。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
電子レンジ料理の勧め
  | その他 | 2012-09-18 09:13 |

 ほたてさん、書き込みありがとうございます。「手抜き料理だと2歳のお子さんが食べない」としたら、おそらく味よりも、お母さんの雰囲気や表情に反応しているのでしょう。そういう時は疲れていて、急いでいて、さらに申し訳ない気分になっているでしょうから。真面目な頑張るお母さんほど、手をかけてあげられないことに罪悪感を感じがちなはず。でも、家族にとって大事なのは、くたくたな表情で作ってくれる料理よりお母さんの笑顔です。子どもと遊ぶ時間を作るのに役立つ手抜き料理は大賛成です。時間と手間は減るけど、味と栄養は落とさなければいいわけです。

 「栄養を残すために電子レンジを使わない方がいい」と思っていらっしゃるようですが、むしろ、電子レンジ調理はゆでたり煮たりする調理法よりビタミンやポリフェノール類は残るので、積極的に利用しましょう。電子レンジ用の調理道具もいろいろ売っていますが、小さな土鍋など蓋つきの陶器や耐熱ガラスの容器で十分です。あくの少ない野菜や根菜を一口大に切ってさっと洗い、水のついたまま蓋つきの容器に入れ、硬さに応じた時間、電子レンジで加熱してから味付けすれば簡単に温野菜料理ができあがります。

 うちでよく作るレシピを二つ。
①子房に分けて電子レンジで約3分間加熱したブロッコリーとカリフラワーを、マヨネーズとプレーンヨーグルトにマスタードと塩を混ぜたソースで和える。
②皮をむいて食べやすく切ったカボチャと筋を取ったインゲンかキヌサヤ、またはアスパラガスを電子レンジで加熱しポン酢で和える。
硬さの違う野菜は途中で加えるか、別々に加熱しましょう。お子さん向けには辛さや酸味を抑えた味付けにして、ソーセージやハムを加えるといいでしょう。

 切り身の魚も電子レンジ向きの素材です。土鍋などに薄切りにしたタマネギ、キノコ類、セロリなどを敷き、上にサケやタラ、タイなどの切り身をのせ、酒少々を振って蓋をして加熱します。先に塩・コショウやしょうゆで味付けして加熱してもいいし、後で先ほどのヨーグルトマヨネーズソースやポン酢をかけてもいいですね。

 炒め物や煮物が残ったら火の通りやすい野菜を足して溶き卵を混ぜ、電子レンジで加熱すれば簡単においしい卵とじに生まれ変わります。ご飯にのせればオリジナル丼。残り物と考えず、別のメニューのために取り分けておいた、とっておき料理とお子さんに説明してあげましょう、にっこりしながら。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(1) |
緑蔭だより10周年
  | その他 | 2012-08-16 11:56 |

 今回の緑蔭だよりは第120回目に当たります。月1回ですから10年書いてきたことになるわけです。節目というのは何であれ、「もう、そんなになるんだ。早いなぁ。」という気がするものですが、今回もそんな感じです。

 以前書いたものの表題を見てみると、季節の折々の話題、セルフケアに関わるもの、メンタル不調の予防、の三つのテーマにおおよそ分けられるようです。小さなお子さんを育てているお母さんや、思春期の子どもと向き合う方たちの役に立ち、誰しもが関わる加齢や災害によるストレスに対処していくのに役立つ内容を書きたいと心がけているつもりですが、ひとりよがりになっていないか懸念もあります。ぜひ、ご意見、ご感想、ご質問をお寄せください。テーマとして取り上げていきたいと思いますので。

 今年は診療の合間にすでに15回の講演を行いました。講演の内容としては、セルフケアに関わるものが7回、メンタル不調に関わるものと子育てに関わるものがそれぞれ4回でした。講演の方が詳しい話になるのは当然ですが、緑蔭だよりと内容も割合も似ています。

 セルフケアとしては、ハーブティ、アロマセラピー、運動、呼吸法、食事、薬膳、睡眠などを取り上げています。また、子育てに関することでは「心身両面で、タフで柔軟な子どもを育てるには」というコンセプトで、お母さんの育児疲れの予防、ちびっ子ギャングへの対処法、思春期に多い不調などを取り上げてお話ししています。これらに関わるご質問も大歓迎です。

 もちろん、本来の仕事である生活習慣病や心身症、漢方に関わるご質問でも結構です。10周年を機にブログ形式を活かした緑蔭だよりにしていけたらと考えていますので、皆さんの書き込みを待っています



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(1) |
今日からはじめる野菜薬膳
  | その他 | 2012-07-19 10:03 |

 橋口亮との共著の薬膳の本が完成し、7月末に書店に並ぶことになりました。タイトルは「今日からはじめる 野菜薬膳」(マイナビ)で、サブタイトルに「からだに役立つ食材きほん帖」とある通り、日常的な食材の薬膳としての効能を解説しつつ、食べることで様々な不調を予防、改善していこうという漢方の考え方をお伝えするための本です。

 各食材には実践的な簡単レシピや食材の組み合わせ方を具体的に提示し、ポリフェノールなどの現代栄養学的なコメントも付けてあります。執筆中、レシピの試作や確認で野菜や乾物をずいぶん食べたことは以前緑蔭だよりにも書きましたが、完成してみたらレシピ数は150を超えていました。

 野菜薬膳というタイトルですが、肉、魚などの蛋白源となる食材も載せています。子どもから年配の方まで、いろいろな年齢や体質の人が健康を保つには様々な食材が必要です。大豆など野菜にも蛋白質は含まれていますが、植物性の蛋白質だけでは必須アミノ酸が不足します。子どもの成長のためだけでなく、体の細胞の修復のためには何歳になっても動物性蛋白質も必要です。とはいっても大人が必要とする動物性蛋白質はごくわずかです。野菜、海藻、果物などの植物性の食材を中心に、魚介類や乳製品を組み合わせた食事が、がん、高血圧、糖尿病など生活習慣や加齢による病気を防ぎ、改善するのに役立つはずです。

 また、冷え症、疲れやすい、不安、不眠、生理や更年期に関する不調などなど、不調別の薬膳の解説も書いてあります。夏ばてや夏風邪によいレシピもたくさん載っています。たとえば「つぶしたきゅうりのスパイシー炒め」。5㎝に切って手で押しつぶしたきゅうりを、みじん切りにした長ねぎ、にんにく、唐辛子と炒めて黒酢などで味をつけた料理です。なぜ、夏ばてや夏風邪によいかは各食材のページを見ていただければわかりますが、とりあえずレシピから眺めて、実際に作って食べていくうちに薬膳の考え方や方法論が身に付く、を目指した本にしたつもりです。理屈より実践。手に取っていただいて、毎日の食事に役立てていただければうれしいです。


今日からはじめる野菜薬膳



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
続-がんを防ぐ5つの良い生活習慣
  | その他 | 2012-06-18 11:05 |

 前回、がんを防ぐ5つの良い生活習慣について書きましたが、それぞれについてもう少し詳しく述べたいと思います。よい生活習慣とは①禁煙、②節酒、③減塩、④適度な運動、⑤適切な体重の維持の5つでしたね。そのうち①、②、③は主にがんのきっかけになる要因を減らすことに役立ち、④、⑤は自分の免疫システムをいい状態に保って、がんを育てる要因を減らすことに役立つと考えられます。

 タバコの煙には60種くらいの発がん物質が含まれ、副流煙の方が発がん物質をより多く含むので間接喫煙も大きな問題です。世の中からタバコがなくなれば、日本人のがんは20%程度減少すると推定されています。禁煙後10年で肺がんのリスクは1/2から1/3に減ると言われていますので、減煙ではなく禁煙を目指しましょう。また、子どもの喫煙を防ぐためにも大人がタバコを吸わないことが大切です。

 お酒に関連するがんは咽頭がんや食道がんなど、アルコールが直接粘膜に触れる部分に多く、ウイスキーなどアルコール濃度の高い酒を薄めずに飲むとリスクが高くなり、喫煙者はよりハイリスクになります。

 塩の摂り過ぎは胃がんのリスクを増やします。日本人の平均的な塩の摂取量は1日11gくらいまで減ってきたと言われますが、WHOが推奨している5g以下よりはまだまだ高い数値です。ハム、筋子、干物などの塩蔵品も摂り過ぎないほうがいいでしょう。

 適度な運動とは、毎日30分歩き週1回は汗をかくくらいの運動を言います。マラソンや激しい格闘技などの負荷の強い運動は、酸化(活性酸素などによって細胞や組織が傷つくこと)を促進し、健康にはマイナスです。

 体重については肥満だけでなくやせ過ぎも発がんリスクを上昇させます。体格指数(体重kg÷身長m²)22を標準体重といいますが、男性20~27、女性18~25が望ましい範囲とされています。若いころ太っていなければ、年齢とともにゆっくり5㎏くらい増えるほうが病気は少ないと言われています。

 以上の5つに加えて、抗酸化物質の豊富な野菜、果物、海藻類をたっぷりとることと、気分転換やよい睡眠(寝つきと寝起きがよく、午前中の眠気がなければ睡眠の質、量とも十分)を心がけることも続けていただきたい生活習慣です。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
(無題)
  | その他 | 2012-05-17 09:10 |

 毎年初夏に、緑蔭診療所の地元の皆さんに健康に関する話をさせていただいています。今年は「がんを防ぐ5つの良い生活習慣」というテーマで行いました。国立がんセンター研究部が45~75歳の男女8万人の生活習慣を10年にわたって調査した結果から導き出されたもので、
 ①禁煙
 ②節酒
 ③減塩
 ④適度な運動
 ⑤適切な体重の維持

の5つです。この習慣を一つ取り入れていく毎に年齢に関わらず、男性で14%、女性で9%ずつがんの発生が減少していくという調査結果でした。

 この5つは過去にがんセンターやWHOが推奨したがんを防ぐ生活習慣と共通していますが、5つの習慣を取り入れることで、男女を平均すれば約50%もがんのリスクを減少させることができる、しかも年齢に関わらず減少するという点が画期的といえます。

 がんは発がんのきっかけになる要因と、がんが育つ要因が重なって初めて成立します。前回の緑蔭だよりでも言いましたが、誰の体内でもがん化するかもしれない細胞は毎日次々に生まれています。しかし、免疫システムが健全だとがん化が進まないように防いでくれるのです。5つの習慣のうち①,②,③は主にがんのきっかけを減らすことに、④,⑤は免疫システムを活性化することに関わると言えるでしょう。さらに、抗酸化・抗がん物質が豊富な野菜、果物、海藻などをたっぷりとることと、精神的なリラックスとリフレッシュを心がけることも免疫系の活性化には大切です。

 発がんの要因の中には老化そのものや感染症など、いかんともしがたいものもありますが、変えられるものもたくさんあるというのは勇気づけられる調査結果だと思います。福島原発事故による低線量放射線の長期被曝による発がんのリスクも、上にあげた生活習慣を取り入れることで減らすことができるはずです。自分にできる良い習慣を毎日実践することから生まれる前向きな精神状態は、放射能によるストレスで免疫系の働きが悪くなることを防ぐうえでも役立つはずです。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
放射能ストレス
  | その他 | 2012-04-23 09:31 |

 筍、タラの芽、ワラビなど山菜が楽しみな季節になりました。しかし、原発事故以来、放射能が心配で山菜を食べる気になれないという地域の方も多いことでしょう。セシウム137の半減期は30年ですから相当長い間気を付けなければいけないのは確かですが、「セシウムが全く検出されない食材しか売りません」というような極端なやり方は、放射能への不安を利用した商売法としか思えません。

 そもそも自然界にも放射性物質はたくさん存在しており、野菜や果物に豊富に含まれるカリウムの一部もカリウム40という放射性物質です。人の細胞内にもカリウムはたくさんあり、カリウム40によって大人で年間0.2ミリシーベルト程度の内部被曝を受けていると言われています。では、なるべく野菜や果物を避けたほうがよいかというとそうではありません。カリウムはナトリウムの排泄を促して高血圧を予防してくれますし、野菜や果物をたくさん食べる食習慣はがんの予防にも役立つことがいろいろな調査で判明しています。

 チェルノブイリやスリーマイル島の原発事故後の調査では、被曝自体はほとんどなかった人々にも精神的なストレスによる影響が長期にわたってみられたと報告されています。抑うつ、不安、怒りなどの精神的な症状だけでなく、体の痛みや頭痛などの身体的な症状が長びく傾向にあったとのことです。うつ病の患者さんでも体の痛みや頭痛はよくみられますが、被災された方々にもうつ病が増えることが懸念されます。

 さらに、精神的ストレスが続くと脳卒中や心筋梗塞が増えるだけでなく免疫系の働きも不活発になってしまうので、がんも増える可能性があります。誰の体内でもがん化するかもしれない細胞は次々に生まれていますが、健全な免疫システムはがん化が進まないように働いていてくれるからです。長期の低線量被曝による発がんのリスクを恐れるあまり、ストレスによる発がんのリスクが高くなってしまっては意味がありません。放射能に関する情報を客観的に吟味し冷静な対応をしていくことは、自分や家族のストレスを軽くするだけでなく、被災地の復興支援にもつながると思います。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
野菜薬膳
  | その他 | 2012-03-21 09:03 |

 春の香りのする野菜の一つ、うど。「独活」と書いて薬用植物の一つでもあります。漢方では体には経絡と呼ぶエネルギーのルートが走っており、このルートが余計な水分で詰まると痛みやしびれを起こすと考えますが、うどにはこの詰まりや余計な水分を取って神経痛、関節痛、筋肉痛などを改善する効果があるのです。うどの独特の芳香は複雑な精油成分から成っており、血行改善や鎮痛作用のあるα-ピネン、ミルセンなどが含まれています。春になって湿度が上がってきたがまだ肌寒い、という気候の時は関節痛や神経痛が悪化しやすいと言われます。そんな場合にぴったりの野菜がうどというわけです。

 実は現在、夫の橋口亮(婦人科医、漢方医)と共同で薬膳の本を作っている真最中です。野菜を中心に、身近な食材の漢方での効能や性質をわかりやすく紹介し、簡単なレシピで自分や家族の体調管理に役立てていただきたいというのが本の狙いです。10年以上前に「おいしい漢方ごはん」という本をやはり共著で作ったことがありますが、この本よりさらに身近で豊富な食材とレシピを取り上げる予定です。

 普段から野菜はたくさん食べるほうですが、この数カ月はレシピの確認などのために種類も量も、実にたくさんの野菜や乾物を食べています。おいしいし体調もいいので苦痛ではありませんが、自分で作ったりお店で食べたりするごとに「この素材の効能は」とか、「これとこれの組み合わせだとこういう薬効があると書けるかな」などといちいち頭に浮かぶので、苦笑してしまうときもあります。

 「おいしい漢方ごはん」を出したころに比べると薬膳の一般書が増えているので、薬膳に興味を持っている方が増えているのでしょう。うれしいことです。何を食べるかはセルフケアの基本中の基本です。自分の体は自分の食べたものからしかできないのですから。蛋白質やビタミンといった栄養素の知識に加えて、食材の持つ効能を活かした食生活を続ければ、体質的な弱点を改善したり、加齢による不調を予防したりすることにつながります。初夏には書店に並ぶ予定です。手に取っていただけるよう、頑張って仕上げたいと思います。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
しもやけ
  | その他 | 2012-02-16 10:58 |

 立春を過ぎたとはいえ寒い日が続いています。今年の冬は寒さが厳しいからか、しもやけの患者さんが多いように思います。おもしろいことに、しもやけは真冬より冬の初めや終わりごろに多いのです。単に気温が低いだけではなく、ある程度の湿度もあるときの方がしもやけができやすいからです。そのため、それほど寒さの厳しくない神奈川でもよく見かけます。

 しもやけは大人より子どものほうがなりやすく、男性より女性の方がなりやすいのですが、必ずしも冷え性の人がなるというわけではありません。寒がりではない元気な子どもも、手洗いの後にタオルで拭かなかったり運動で足に汗をかいたりすると、手足が冷たくて湿った状態になるのでしもやけになることがあります。しもやけになりやすい体質というのもあるといわれており、毎年なる人や、お母さんと子ども両方がしもやけという例もあります。

 出てしまったしもやけを、すぐに治してくれる塗り薬というのは残念ながらありません。ビタミンEには血行をよくする作用があるので、昔からビタミンE入りの軟膏がよく処方されますが即効性はありません。

 予防が肝腎。しもやけは手足と耳に多いので、手袋、保温性の高い靴下、帽子などで保温することと、手足を湿ったままほうっておかないことが大切です。靴下が湿っていたら乾いたものにとりかえましょう。手洗い後はしっかり水分を拭きとらないと、しもやけだけでなく手の甲のあかぎれもおきやすくなります。ヘパリン類似物質という成分の保湿剤にも血行をよくする作用があるので、しもやけやあかぎれの手当に用いられます。子どもにも使えますので、医師に処方してもらい手を拭いた後はこまめに塗っておくといいでしょう。

 漢方薬の当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)や四物湯(しもつとう)はしもやけによく効くので、できてしまったものを早くよくしたい時や、毎年なるので予防したいという場合には漢方薬を処方してくれる医師に相談してみるといいでしょう。四物湯は錠剤の製品もあるので、粉薬が苦手という人に便利です。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
前の10件   次の10件  
利用規約 |  ブログの開設 |  個人情報の取り扱いについて |  ピジョンインフォについて |  妊娠・出産・育児情報サイト ピジョンインフォ
問い合わせ |  ピジョン株式会社
Copyright(c) PIGEON Corporation All Rights Reserved.