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橋口玲子先生は内科・小児科医、医学博士。中国医学を中心に、西洋医学・ハーブ療法・アロマセラピーなどを取り入れた医療を実践されてます。
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by 緑蔭診療所 |
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(無題) |
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毎年初夏に、緑蔭診療所の地元の皆さんに健康に関する話をさせていただいています。今年は「がんを防ぐ5つの良い生活習慣」というテーマで行いました。国立がんセンター研究部が45~75歳の男女8万人の生活習慣を10年にわたって調査した結果から導き出されたもので、
①禁煙
②節酒
③減塩
④適度な運動
⑤適切な体重の維持
の5つです。この習慣を一つ取り入れていく毎に年齢に関わらず、男性で14%、女性で9%ずつがんの発生が減少していくという調査結果でした。
この5つは過去にがんセンターやWHOが推奨したがんを防ぐ生活習慣と共通していますが、5つの習慣を取り入れることで、男女を平均すれば約50%もがんのリスクを減少させることができる、しかも年齢に関わらず減少するという点が画期的といえます。
がんは発がんのきっかけになる要因と、がんが育つ要因が重なって初めて成立します。前回の緑蔭だよりでも言いましたが、誰の体内でもがん化するかもしれない細胞は毎日次々に生まれています。しかし、免疫システムが健全だとがん化が進まないように防いでくれるのです。5つの習慣のうち①,②,③は主にがんのきっかけを減らすことに、④,⑤は免疫システムを活性化することに関わると言えるでしょう。さらに、抗酸化・抗がん物質が豊富な野菜、果物、海藻などをたっぷりとることと、精神的なリラックスとリフレッシュを心がけることも免疫系の活性化には大切です。
発がんの要因の中には老化そのものや感染症など、いかんともしがたいものもありますが、変えられるものもたくさんあるというのは勇気づけられる調査結果だと思います。福島原発事故による低線量放射線の長期被曝による発がんのリスクも、上にあげた生活習慣を取り入れることで減らすことができるはずです。自分にできる良い習慣を毎日実践することから生まれる前向きな精神状態は、放射能によるストレスで免疫系の働きが悪くなることを防ぐうえでも役立つはずです。
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