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緑蔭だより
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橋口先生のエッセイをお届けします
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橋口玲子先生は内科・小児科医、医学博士。中国医学を中心に、西洋医学・ハーブ療法・アロマセラピーなどを取り入れた医療を実践されてます。
by 緑蔭診療所
 
 
 
 ・ ありがとう!…
 ・ 終了カウント…
 ・ 熱中症を知ろ…
 ・ サプリメント…
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ありがとう!
  | その他 | 2013-10-18 09:37 |

 緑蔭だよりを書き始めたのは2002年8月でした。ハーブを用いたセルフケアの講演が増えてきたころだったように思います。もうすぐ48歳でしたから更年期だったわけですが、特に不調を意識することもなく今に至っています。前回、コメントをくださったりょうママさん、更年期は誰にでもきますが、全員が更年期障害になるわけではありません。ならない人の方がずっと多いのです。更年期を意識して何かする必要はないと思いますが、自由になる時間が増えたのなら是非楽しみながら続けられる趣味的活動を開拓してください。

 スポーツや楽器演奏など主に体を使うことと、語学や文章を書くなど主に頭を使うことの両方があると心身両面の老化予防によいので、若いうちに自分の苦手なほうから始めることをお薦めします。更年期がどうであれ、誰でも加齢には向き合わなければならないので。私にとっては毎日の犬との散歩と講演や執筆のための勉強が、日々追われている診療活動とのバランスに役立っています。ちょっとしたことでいいので、やると楽しい、おもしろい、気持ちいいと感じる活動が習慣になるといいですね。また、その活動を通して社会との関わりが広がるとさらにいいですね。

 ペコさん、読んでくださってありがとうございます。幸せに生きる術を意識して書いてきたわけではありませんが、結果としてそうなっているのならうれしいです。呼吸法やハーブ療法、運動、薬膳などのセルフケアはストレスをかわし、よりタフになるためのスキルです。抗ストレス・抗酸化(抗酸化、即ち抗老化です)に役立つセルフケア=幸せに生きる術と言えるかもしれません。

 もう一つ付け加えるなら、今現在できることに集中することも幸せにつながると思います。2010年12月の緑蔭だよりにも「過去・現在・未来」と題して書いたことですが、自分が今、唯一関われる現在にエネルギーを集中することが望ましい未来を実現し、幸せな過去を作ることにつながるはず。過去を悔やみ未来を憂うことはストレスの復習と予習になるだけです。ストレスに振り回されそうな時「まてよ、そうかな」とちょっと立ち止まり別の見方ができること、今取り組みようのないストレスには煮詰まらないで「まあ、いいか」と健全な開き直りができること、この二つも子どものうちから身に付けてほしい術です。

 薬屋さん、温かいメッセージをありがとうございます。動植物を含め環境が人に与える影響は計り知れません。緑蔭診療所での仕事は、緑蔭=緑のシェルターに囲まれた環境と漢方薬、ハーブ、薬膳食材など植物=緑の力のお蔭ともいえます。

 ピジョンの皆様、長い間、自由にあれこれ書かせていただいてありがとうございました。そして緑蔭だよりを読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。お元気で。



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終了カウントダウン
  | その他 | 2013-09-17 09:41 |

 緑蔭だよりもいつの間にか連載開始から丸11年が経ちました。ピジョンのホームページ一新に伴い、次回で緑蔭だよりは終了することとなりました。今までお読みくださった皆様、ありがとうございます。最終回の次回は皆様からのご意見、ご質問、ご感想に字数を割きたいと考えています。健康、食物、子育て、ストレス、睡眠、加齢、ハーブ、アロマセラピー、セルフケア、環境等々、今まで緑蔭だよりで取り上げてきたことに関することを書き込んでいただけると嬉しいです。もちろん、これらと関係のない書き込みも大歓迎です。

 緑蔭だよりを書いてきたことで、自分の身の回りの風景、植物、気候の変化などを以前より意識的に眺めるようになったように思います。夏の初めの早朝や夕暮れに美しいレース状の花を見せてくれていたカラスウリが、初秋に入った今の時期は可愛らしい縞模様の緑色の実をつけています。もうすぐ鮮やかなオレンジ色になることでしょう。日常のちょっとしたことに喜びを見い出し、楽しみを感じることは脳の健康維持に役立ちます。

 テレビ、ゲーム、スマートフォン、コンピュータなどから受ける情報や刺激は向こうから圧倒的な量とスピードで押し寄せてきます。これらメディアから受身の形で与えられる喜びや楽しみは、しばしば「それなしでは楽しくない」という依存を生みます。タバコがやめられない人が「吸うとホッとする」のではなく、「吸わないとホッとしない」状態に陥っているのと同じです。

 自分が見たり、聞いたり、嗅いだり、味わったり、触れたり、体験したり、考えたりしたことを通して能動的に得た楽しみや喜びは、些細なことでも自分を元気づけてくれます。何歳になってもそういう経験は大切ですが、特に乳幼児期から小学生くらいのお子さんにはメディアを経由しない楽しい体験をたくさんしてもらいたいですね。幼児期の言葉の発達や、学童・思春期に言葉で自分の気持ちを伝えたり、相手の気持ちを洞察したりする力を育てるのに役立っていると考えられています。

 みなさん、最終回に向けて書き込みをよろしくお願いします。



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熱中症を知ろう
  | その他 | 2013-07-19 11:27 |

 梅雨明けからいきなり猛暑が続いています。熱中症で救急搬送された人の数は昨夏を上回ると報道されています。熱中症という言葉は広く知られるようになりましたが、まだ病状や対策についての情報は十分に広まっていないということでしょう。

 気温が高いだけでなく、湿度が高く風もない環境では熱中症が起きやすくなります。炎天下だけでなく、屋内でも熱中症が発生するのはそのためです。防犯のため窓を閉め切って寝る場合は、室温が28℃を超えない程度に冷房をつけないと湿度も下がりません。

 熱中症は体温の上昇を防ぐために皮膚の血管が拡張し、その結果、筋肉や脳、内臓への血流が低下して起こります。こむら返り、めまい、頭痛、吐き気などが熱中症の初期に多い症状です。このような症状が出たら涼しいところへ移動し、スポーツ飲料などをたっぷり摂りましょう。熱中症は自覚症状に気づきにくいことも多く、草むしりが一段落したら休もうなどと思っている間に気を失ってしまうこともあります。スポーツで熱中症の報告が多いのは野球、サッカー、ラグビー、柔道、剣道です。子どもや年配の方には周りが声をかけて早めに休憩させるようにしましょう。

 救急車を呼ぶ目安として大事なのは意識障害があるかどうかです。意識がない場合はもちろんですが、声をかけて受け答えがおかしい場合は救急車を要請しましょう。意識があっても自分で水分が摂れない場合は救急搬送すべきです。救急車が来るまでの間も服を脱がせてあおいだり体を冷やしたり、体温を下げるように努めてください。救急要請するほどではないと思われた場合も、体温が38℃以上あったり、だるさが強ければ病院を受診しましょう。熱中症では肝臓や腎臓の機能障害を起こすこともあり、血液検査をしたほうがよい場合もあります。

 熱中症の予防には、睡眠不足を避ける、朝食を摂る、室内でも水分をこまめに摂る、活動で汗をかくときは塩分も摂る、体調の悪いとき(下痢をしていたり、二日酔い気味の時なども)には暑いところでの活動を控える、など日頃の体調管理に気をつけましょう。



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サプリメントとの付き合い方
  | その他 | 2013-06-17 17:21 |

 私は講演の中でセルフケアについてよく触れます。どんな不調の改善、予防にも、食べることや眠ることは重要だからです。薬膳の考え方を含めて食物の話もよくします。しかし、サプリメントについてはほとんど触れたことがありません。なぜかというと、安全性や有効性のはっきりしないサプリメントが非常に多いからです。

 例えば、大豆に含まれるフラボノイドであるイソフラボンには抗酸化、コレステロール低下、前立腺がんや乳がんの予防、更年期障害の改善などの効果があることが知られています。では、イソフラボンはとればとるほどよいかというとそうではありません。イタリアでイソフラボンの過剰摂取によると考えられる子宮内膜増殖症(子宮体がんにつながる可能性のある病変)が報告されています。サプリメントとしてではなく豆腐、豆乳、納豆など食品としてとればとり過ぎになるほど食べることは難しいので安全です。ちなみに、1日に木綿豆腐100gくらいで十分なイソフラボンが摂取できます。納豆でとれば骨粗しょう症の予防にプラスのビタミンKも一緒にとれます。

 では食品に近いサプリメントなら安心かというとそうとも言えません。ウコンやノニのサプリメントによる肝機能障害や、服用中の薬が効きすぎたり効きが悪くなったりした例が報告されています。ウコンやノニは現地の人々が香辛料や薬として古くから摂取していた植物ですが、サプリメントとして大量に続けてとっていたわけではありません。ウコンは漢方生薬の一つでもありますが、ウコンだけを単独で大量に用いることはありません。

 大げさかもしれませんが、サプリメントの形で何かをとり続けるということは、今まで人類が試していない人体実験に参加することだといってもいいでしょう。もちろん、安全で役立つサプリメントもありますが、宣伝に踊らされて安易にサプリメントに手を出すのはお勧めできません。サプリメントをとったほうがいいかなと思ったら、まず食事の見直しから始めましょう。食品であれ、同じものを大量に食べ続ければ害がある場合だってあります。野菜や果物多め、ほどほどの炭水化物と蛋白質、油脂と塩は控えめで、多種類の食品を少量ずつとるのが安全、安心、健康の基本です。



by 緑蔭診療所 | トラックバック(0) | コメント(0) |
初夏の散歩
  | その他 | 2013-05-16 19:23 |

 熱中症のニュースも取り上げられる時期になりました。暑さ慣れしていない初夏は熱中症が起きやすいので皆さんもご注意ください。しかし、まだまだ爽やかな新緑の時期でもあります。

 今年は緑蔭診療所の周辺ではあちこちで野生のフジの花をたくさん見かけました。森の木々の高いところからまるで滝のように大量の花が下がっている様は圧巻です。フジが枯れる頃、今度はミズキの白い花がこれも高いところに雲のようにたくさん咲きます。街路樹によく見かけるハナミズキやヤマボウシよりミズキは樹高が高く、大きく広がった枝に白い小さな花が集まって咲きます。散歩をしていると粉雪のようにミズキの花が頭上から降ってくることがあり、花のシャワーに感動します。

 果樹園ではミカンの花が咲き始め、近くを通ると花の香りがフワーッと鼻腔をくすぐります。山道へ向かうと「ツキ、ヒ、ホシ、ホイホイホイ」と聞こえるサンコウチョウ(三光鳥)のさえずりを聞くときがあります。月、日、星の三つの光の鳥という名を持つ長い尾をもつ鳥で、毎年初夏に南から渡ってくるのだそうです。

 他の季節にもそれぞれに楽しみがありますが、初夏の散歩でもこの時期の花を見て香りを嗅いでさえずりを聞いてと、様々な楽しみがあり毎日散歩しても飽きません。食べる楽しみもあります。道端にスーッと高く伸びているノビルの茎を見つけたら、根っこの鱗茎をちぎってしまわないようゆっくり引き抜きます。この時期には直径1.5㎝位の大きさに育っているものも結構あります。ノビルはユリ科ネギ属、ニンニクやラッキョウ、ニラの仲間です。栽培はされていないのでお店に並ぶことはなく、自分で採って楽しむしかありません。ひげ根をとった鱗茎を生か軽く茹でて酢味噌で食べるのが一般的ですが、この味が苦手な私は今まであまりノビルを摘もうと思いませんでした。今年ふと思いつきノビルをアルミホイルで包んでグリルで数分焼いてみました。岩塩をちょこっとつけて食べると意外なおいしさ。焼きタマネギと焼きニンニクの中間のような風味です。ノビルを見つけたらぜひお試しください。他のネギ属の野菜同様、抗酸化作用も高いはずです。



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医者の楽しみ
  | その他 | 2013-04-17 16:20 |

 緑蔭診療所の外壁が塗り替えられて前より明るい色になりました。ここで診療を開始したのが1994年10月ですので、20年近く経つということになります。庭の木々が大きくなるはずです。

 当然のことながら、子どもの頃から診ている患者さんは社会人や大学生になるわけですが、成長した姿を見るとやはり感慨深いものがあります。新年度に移る前の春休みの時期にはそういう年齢の患者さんに会う機会も多く、大変忙しい外来が続きました。思春期や青年期に調子を崩したけれど、数年のうちに身体面だけでなく精神的にもタフになっていく変化の様子を共有できるのは、子どもを診ている医者冥利に尽きると思います。

 もちろん、子どもに限らずどの年齢の方でも元気になっていく過程を見られるのはうれしいことです。慢性の病気には医師の処方する薬だけでは治療が成り立たないものがたくさんあります。食事療法や運動療法が大切な生活習慣病もそうですし、ストレスによる不調では気分転換が重要です。食事、運動、気分転換などは、アドバイスはできてもご自分の生活に習慣として取り入れてもらわない限り効果は出ません。患者さんの方から「野菜を増やしてよく噛むようにしています」とか、「お風呂の中でストレッチをしています」とか、「仕事の後はカモミールティを飲んでリラックスしています」などなど、自分で自分を元気にすることに取り組んでくれている話を聞くとうれしくなります。

 うつ病の回復期には心身両面で活動と休養のバランスをとる練習が大切です。うつ病の人の多くは「もっと頑張らねば」と自分にプレッシャーをかけてしまいやすいからです。考え方や行動の仕方の癖を変えていくには時間がかかりますが、「最近は『まぁ、いいか』と思えるようになりました」とか、「休日は仕事と関係のないことをするようにしています」など、変化を感じられる言葉を聞けるようになると、内心「そろそろお薬を減らしても大丈夫かな」と楽しみです。

 不便な所にある緑蔭診療所ですが、緑に囲まれた環境と植物由来の薬(漢方やハーブ)のお蔭(このふたつが緑蔭の由来です)で元気を取り戻してもらい、医者と縁が切れる患者さんが増えるのが医者の一番の楽しみといえると思います。



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ケアラーのためのセルフケア
  | その他 | 2013-03-21 18:22 |

 家族、友人、隣近所の人など、無償で介護に携わる人のことを英国ではケアラーと呼びます。一口に介護と言っても、食事や排泄など日常生活の支援だけでなく、病気の治療やリハビリの支援、具合の悪い方の精神的な支援、経済的支援、介護に関わる人々(家族、親戚、ヘルパー、ケアマネージャーなど)の調整など、様々なことに心を砕き、自分の時間とエネルギーを提供しなくてはなりません。介護中にくたくたになって高血圧や糖尿病が悪化したり、介護が終了した後に虚脱状態になってうつ病を発症したりするのは稀なことではありません。長期にわたって介護がうまくいくためには、ケアラーがへばってしまわないような社会の支援だけでなく、ケアラー自身のセルフケアも大切です。

 先日、丹沢山系の麓にある神奈川県山北町で、介護する側のケアラーに向けての講演をさせていただく機会がありました。セルフケアの手段として、一息入れるためのハーブティをいくつかと、簡単なアロマセラピーをご紹介しました。

その中で、
①風邪の予防とリフレッシュに役立つアロマスプレー
②スキンケアとリラックスに役立つアロマオイル
③血行を促進しこりを和らげるアロマバス用バスソルト
を実際に作って体験していただきました。

精油はそれぞれ、
①ティートゥリーとローズマリー
②ラベンダーとゼラニウム
③スィートオレンジとサイプレス
を用いています。どれもケアラーの気分転換や疲労回復に役立つだけでなく、介護される側の人にとっても風邪や褥瘡の予防などに役立ちます。

 参加者にスプレー、オイル、バスソルトのいずれか一つを少量ずつですが持ち帰っていただきました。この中で人気ナンバーワンはアロマスプレーのようでした。アロマスプレーは精油を無水エタノールに混ぜてから精製水で希釈して作ります。人やペットの顔にかからないように気をつけてシュッとスプレーすると、フワッと精油の香りが広がって一瞬で気分をリフレッシュする効果があります。リラックスには部屋の中にゆっくり精油を香らせる芳香浴がよく用いられますが、長時間ゆっくりできないケアラーにとってアロマスプレーはとてもよいセルフケア法ではないでしょうか。嗅覚は脳の情緒を司る中枢に即効的に作用します。「私が頑張らねば」という気負いや「いつまで続くの」という辛い気分を繰り返しリセットするのにアロマスプレーは役立つと思います。



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ホームページ開設準備中
  | その他 | 2013-02-18 17:56 |

 1月の緑蔭だよりにお便りをくださったペコさん、ご指摘ありがとうございます。確かに緑蔭診療所では「緑蔭だより」のことも「冷え症コラム」のことも掲示してはいませんので、長年通院なさっていてもご存じない方も多いかもしれません。たまたま冷え症について質問なさった患者さんに「詳しくはピジョンの冷え症コラムを読んでみてください。」とご紹介したり、緑蔭だよりに書いたアドバイスが役立ちそうな患者さんやそのご家族に「緑蔭だよりの中の○○の話が参考になるかもしれません。」とお伝えしたりしたことはありますが。

 私がハーブ療法やアロマセラピーをセルフケアの指導に取り入れたり、それらに関わる講演をしたりしていることも御存じない患者さんも多いと思います。ハーブや薬膳について書いた本や取材を受けた雑誌などは待合室に置いてあるので、お読みになった方や興味を持っている方に、ハーブや精油について質問を受けることは増えてはきています。また、治療上ハーブティやアロマセラピーが役立つと考えた場合には、私の方から「こういうやり方もありますよ。」とお話しすることもあります。しかし、緑蔭診療所ではこういうこともやっていると積極的にお知らせはしていませんでした。

 「この情報化時代に何ということ。」とお叱りを受けそうですが、実は緑蔭診療所は今までホームページも設けていませんでした。しかし、いろいろな取材を受けたり、本を書いたりしていると、「緑蔭診療所」のキーワードで古いものも含めていろいろな情報がたくさん引っかかってきてしまうようになりました。誤解を招く可能性のある情報もありますので、近いうちにホームページを開く予定で準備中です。この中でピジョンのブログについても触れたいと思っています。しばし、お待ちください。

 これからも緑蔭だよりと冷え症コラムにご質問、ご意見、ご感想をどしどしお寄せください。



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ニンバドン・ラバラッコラム
  | その他 | 2013-01-16 10:51 |

 2013年が始まりました。今年が穏やかで、明るい話題の多い年になるといいですね。でも今の時期は、入学試験や就職活動の面接で緊張が続いている方も多いことでしょう。今回はそういう時に役立つ緊張緩和法のお話です。 

 「ニンバドン・ラバラッコラム」、このおまじないのような、どこかユーモラスな名前は約1500万年前にオーストラリアに生息していた有袋類の一種のことです。見た目はコアラに似ていて、体重は70㎏くらいあったと推定されているそうです。しかも、その大きさにも関わらず、コアラ同様、樹の上で生活していたのではないか、という記事が2012年11月29日の朝日新聞朝刊に出ていました。その記事にはオーストラリアの研究チームがアメリカの科学誌に発表した復元予想図も載っていましたが、コアラとクマの中間のようなユーモラスな姿はニンバドン・ラバラッコラムという名前とぴったりです。新聞記事のキャプションの「太古のコアラ デカかわいい」もうなずけます。

 試験や面接の前などに「ニンバドン・ラバラッコラム、ニンバドン・ラバラッコラム」と頭の中で唱えてその姿を心の中でイメージすると、緊張が解けて気分を切り替えるのに役立ちそうだと思いませんか。ふと微笑みが浮かぶようなイメージは、心と体の力を抜くスイッチになります。ニンバドン・ラバラッコラムでなくても、大好きな人の笑顔やペットの仕草を思い浮かべながら名前を唱えるのもいいでしょう。携帯電話の待ち受け画面にリラックスのスイッチになる写真を張り付けている方も多いと思います。意識的にリラックスを促すために用いれば、立派な緊張緩和のセルフケア・メソッドです。

 姿をイメージするだけや写真を見るだけよりも何か言葉を頭の中で唱えるほうが、より気分転換が促されます。お経を唱えたり、呼吸法を行なうときに頭の中で数を数えたりすると雑念が浮かびにくくなるのと同じで、その瞬間は目の前のストレスから心が自由になるのですね。リラックスのスイッチとしてはニンバドン・ラバラッコラムのような現実的な意味のない言葉の方が向くでしょう。自分専用の緊張緩和のキーワードを持っておくと、日々のちょっとしたストレスをかわしていくのにきっと役立ちます。

 ところで、ニンバドン・ラバラッコラムに興味のある方は、朝日新聞のサイトを検索していただくと、カラーの復元予想図をご覧になれます。

朝日新聞デジタル 体重70キロ! 豪州の古代の森に巨大コアラ?



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仙台に行ってきました
  | その他 | 2012-12-19 12:43 |

 日本アロマ環境協会(AEAJ)の講演で仙台に行ってきました。講演のタイトルは「災害後の心身両面のセルフケアにアロマとハーブを役立てる」です。師走の忙しい中、約200人もの方が参加してくださり、中には福島から来てくださった方々もいらっしゃいました。

 東北大震災と福島原発事故による心身両面への影響は、災害直後とは違う形で現在も続いています。瓦礫の処理などから生じる粉塵の吸入や長期にわたる放射線の低線量被曝のような身体的な問題、住み慣れた環境から離れざるを得なくなったことから生じるお年寄りの生活不活発病、経済的な困難や支援の在り方などへのストレス、そして震災の記憶や大切な人、ものを失ったことから生じる心の問題、等々。これらの問題に対して、外から来た人間が急にお役にたてることはあまりありません。当事者の皆さんに自分自身で、あるいは家族や身近な人に対してセルフケアを実践していただくほうが実効があるはず、と考えてお話ししました。

 心身を安定させているメカニズムは災害というストレスによって不安定になり、様々な不調が起こります。アロマセラピーでほっとする香りやしゃきっとする香りを嗅ぐと、脳の自律神経系やホルモン系の中枢に直接作用し、間接的に免疫系にも働きかけて、心身両面のリラックス反応や疲労回復に役立ちます。ハーブティには香りの効果と、リラックス成分などを内服できるダブル効果があります。また、ハーブを始めとする抗酸化成分の豊富な植物性食品を日常的に食べれば、低線量被曝やストレスによる発がん、生活習慣病悪化の予防に役立ちます。アロマセラピーやハーブは手軽で安全、快適というだけではなく、心身両面の回復力を高めるセルフケアとして優れています。

 講演の後にはたくさんご質問も出ました。熱心に聴いていただいただけでもうれしかったのですが、最後に発言された年配の女性のお話はさらにうれしいものでした。以前から私の本を読んでくださっている方で、ご自分でハーブを育てて生活にたくさんハーブを利用されているそうですが、子宮がん疑いで10年以上経過観察を受けてきたが今年もう大丈夫と言われたとのことでした。ハーブは体の修復力を助けただけでなく、長年続いていたであろう不安を緩和して、ストレスから引き起こされる免疫力の低下を防ぐのにも役立ったのではないでしょうか。素晴らしいセルフケアだと思います。



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