りながヘアピンで車に傷をつけた。
まるでお絵かきでもするかのように、にこにこ笑いながら、左前方から運転席のドアにかけて、ヘアピンでくるくる傷をつけた。
ほとんどは手でこすったら落ちたけど、2箇所くらい、傷がうっすら残ってしまった。
だんなにも言いつけて、車の横で、2人で怒った。
りなは、私とだんなにかなり怒られて、しゅーんとして、“ごめんなさ~い。”と言っていたが、反省の色が薄かったので、ちょっと懲らしめておく必要があるなと思い、“りなのヘアピン、全部捨てちゃおう!”と言って、バスルームにあるりなのヘアピンを全部ガレージに持ってきた。
“壊れちゃってなおらないものもあるんだよ。罰として、りなのヘアピンを捨てるからっ!これは罰なのっ!”と私。
するとりなが泣きながら、“いやー、りなちゃん、○になるー”、と言った。
だんなも私も“?・・・・?・・・?”
10秒ほど間を置いて、私もだんなも、私が言った“罰”という言葉を、りなが“×”と理解していることに気づいた。
気づいた瞬間、2人とも目を合わせて、かなり笑った。もちろんりなに気づかれないように。
しかし、子供を怒っている最中に笑ってはいけない!(これ、鉄則。)
というわけで、かなり苦労して笑いを我慢した。
結局、ヘアピンは全部ではなく、半分捨てた。捨てたヘアピンは、壊れているものや、使いにくくてまったく使っていないものばかりなんだけど、りなは“×(罰)として、ヘアピンを捨てられた”と思っている。
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