1年前の今頃、陣痛と闘っている。
昼頃は、まさか日をまたぐことになろうとは予想していなかったが、今くらいの時間になったら、もはやあと何時間だって頑張ってやろうと開き直っていた。
あんまりかかるようなら帝王切開という話になっていたから、もう何も怖くなかった。
そろそろ分娩台に上がった頃だろうか。
忘れたと思っていたが、案外とあのイタ苦しさを覚えている。
ヤマピは、明日が誕生日だということを知っているかのように、今日は朝から一度もおっぱいを飲まず、夜も抱っこ紐の中で眠りについた。
右のおっぱいがまだまだヤマピを育てようとして、ガチガチに硬くなっていた。
このまま寝たら熱が出そうだから少し絞ろうと洗面所で胸をはだけたら、触れるまでもなく後から後からしたたった。
一粒一粒、透明に近い母乳が落ちていくのを見ていたら、全身でもってヤマピを産んで、全身でもってヤマピを育てたこの体のことを愛しく感じた。
こはタンが生まれてからの日々と、ヤマピが生まれてからの日々が、私の二つの宝物だ。
0歳のヤマピありがとう。
私のところに来てくれて、私の腕に抱かれてくれて、かけがえのない日々をありがとう。
明日、1歳のヤマピと出会い、新しい毎日が始まる。
1日1日を、大切に過ごしたいと思う。
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